ここ数年、食生活を改善し、玄米やら有機野菜を取り寄せて食べるようになってからは、調味料もできるだけ手作りするようにしています。
以前は、お味噌にそれほど手をかけていなかった私も、本当の手前味噌の美味しさを楽しむようになりました。
昨年は、無頓着にプラスチックの保存容器で味噌作りをしてしまった私。
今年は、安心して美味しい味噌を熟成できる容器を探し比較検討しておりましたところ、無印良品で、ほぼ理想通りの保存容器を見つけました。
今回は、その経緯をお話します。
安心素材の容器探し
島根から取り寄せた有機大豆と玄米麹で作る味噌作り。
素材がそのまま味噌の美味しさに繋がるので、できるだけよいもの、自然なものを選んでいます。
でも、味噌を仕込む『保存容器』には、とんと無頓着だった私・・・というのも、教えてくれたオーガニック料理の師匠(友人R)も、プラスチック容器を使っていましたし(人のせいにしたりして)。
昨年までの私の『味噌樽を選ぶ基準』といえば、軽くて安いこと。
でも、実際に作り込んでみて、塩を大量に使うことや、発酵させるということから、もしやプラスチックからホルムアルデヒドや環境ホルモンが発生するのではなかろうか?と、不安になってきたのです。
なにせ、自家製ですから夏の暑い日は冷蔵庫に避難させたり、カビが生えてきたから容器を移したりと、昨年は随分と動かしてしまいました。
本当は、もっとしっかり寝かせて発酵させた方がよいに決まっています。
発酵が進む過程では、容器を塩分が侵食するはずなのです。
だいたい、御用蔵とか、ちゃんと仕込んでいるところって木の樽を使っていますし、プラスチック容器を使っているなんて見たこと、ないですもん。
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なので、今年は、じっくり探してみることにしました。
蘭子の味噌樽基準は、
- 素材:自然素材(ホルムアルデヒド、鉛、カドミウムの心配がないもの)
- 容量:3~4キロ分
- 高さ:10〜20cmくらい(冷蔵庫にも入るサイズ)
- 重さ:できるだけ軽量(出し入れのし易さ)
- 価格:できるだけ低価格
優先順位としては、なんといっても、素材重視です。
あとは、設置環境にあったサイズも大切になってきますね。
味噌樽って昔ながらのものはすべて樽なので円筒形、でも円筒形って意外と置く場所を選びませんか?
できれば四角くて、この条件をクリアするものがあればいいな・・・と思って探してみました。
市販されていて手に入りやすい製品は、プラスチック樽、ホーロー容器、木製樽、陶製樽、ガラス瓶の5つです。
通販でもたくさん取り扱っていますが、やはり実際に目で見て確かめてから買う方がよいアイテムです。
それぞれのメリット、デメリットなどを説明していきますね。
プラスチック製保存容器
今まで使っていたタッパーウエアタイプ。
はじめは、四角くて深さが10cmくらいのものを使っていました。
石油から生成されたプラスチック系容器は環境ホルモンその他の有害が指摘されています。
しかも、サランラップをぴったりのせていたんですが、よく考えると、このサランラップだって、あまり環境によくないものなんですよね(^^;;
重さは一番軽くて扱い安い。
- 重さ:約200g・・・◎
- 価格:100円・・・◎
- 形:口が広くシンプルな作り。出し入れしやすく、扱い易い・・・◎
- 透過性:なし・・・○
- 素材:プラスチック・・・×
軽くて安いのが使いやすかったけど、プラスチック素材がとにかく気になります。
サランラップで蓋をするのも気になる。
長い目でみて、今後はプラスチック素材はあきらめることにしました。
もう一つのデメリットは、広い面積なのでカビが生えた時に処理が大変だったこと。
結局、縦長の容器に移し替えることになってしまったのです。
広口ガラス瓶
果実酒貯蔵びん A型7号 5L
価格:680円(税込)
サイズ:最大180mm 口径112mm 高さ312mm
容量=約5L
本体重量:約1.95Kg
素材・材質:本体=ガラス、フタ=ポリプロピレン、中栓=ポリエチレン、吊り手=ポリエチレン
原産国:日本
(社)日本硝子製品工業会「長期保存果実酒びん」認証
- 重さ:1.9kg ・・・△
- 価格:700円前後・・・○
- 形:口がすぼまっているので、出し入れしにくいかも。・・・△
- 透過性:あり・・・△
- 素材:ガラス・・・○
透明だから光の影響を受けない場所に置けば、中身が見えるので状態を確認しやすい。
素材的には安心。
梅酒作りの時もそうだけれど、設置場所の選定が難しい。
ホーロー容器 (野田琺瑯)
ラウンドストッカー 24cm
サイズ:W.310×D.270×H.245
容量:7.0L
重量: 約2200g
価 格:5,000円(税抜)送料別
備 考(付属品)シールふた【EVA樹脂】
替え用シールふた:1枚350円(税抜き)
日本製
- 重さ:約1.7kg・・・△
- 価格:約5,000円・・・△
- 形:口が広く、使いやすそう。蓋が平らなのでストック可能・・・◎
- 透過性:なし・・・○
- 素材:ガラス(酸や塩分に強い)・・・○
ホーローの特徴として
・環境ホルモンを出さない
・内容物を変化させない
・雑菌の付着がしにくく清潔
・酸・塩分に強い
価格と重さがネック。
ホーロー容器の耐久性は、気になる。
傷がつくと、そこから錆びていくのが多少心配。
ただし、味噌に触れる部分の素材としては理想的。
陶製の味噌かめ
内口径180mm 外口径225mm 幅245mm
高さ235mm(蓋含む) 深さ210mm
重量3.4kg(容器3.0kg / 蓋0.4kg)
容器のみの高さ225mm
有効容量5.4L(満水容量:5.9L)
容器:陶器(釉薬塗り)
蓋:国産ヒノキ
価格:4,500円(税込) 送料別
重さ:3.4kg ・・・△
- 価格:約4,500円・・・△
- 形:口が広く、昔ながらの味噌樽のつくり・・・○
- 透過性:なし・・・○
- 素材:陶製(酸や塩に強い)・・・○
陶製のかめは、外気温に影響されにくく、発酵に良い素材だそう。
ウチの母は、これに似たかめで梅干しをよく作っていました。
久松のかめは、釉薬にカドミウムや鉛を使っていないので安心。
*久松さんは2013年に廃業されています。
その後、柳屋さん(楽天市場)が久松さんのかめを買い取って、現在販売されています。
買うなら、今のうち・・・と思っていて、はたっ!と気がつきました。
ウチにもあるよ・・・あのかめが!
本当は、我が家の味噌樽になるはず・・・・なのですが、こちら、庭で苔が生えたまま犬の水飲み場となっています(−_−;)
木製の樽
『たるや竹十』の味噌樽 小
【概要】(公式HP等より)
容量: 約12リットル
価格:¥16,200(¥15,000)
サイズ: 高さ34×直径29cm / 木の厚み1.5cm
上蓋・中蓋各一枚付き
- 重さ:重そうです・・・△
- 価格:16,200円(税込)・・・△
- 形:広口で使いやすそう・・・○
- 透過性:なし・・・○
- 通気性:あり・・・○
- 素材:木(化学的な接着剤不使用)・・・○
木製の味噌樽で毎年仕込むことで、菌がすみつき、そこのオリジナルのお味噌が育っていくのだそうです。
ミニマリスト的にいえば、贅沢品ともいえる木の樽。
場所、取り扱いやメンテナンス、価格、手入れができるような余裕があったら使ってみたい逸品ですね。
5つのアイテムを検討してみた結果
価格が安いのは、昨年と同様、プラスチック。
手入れのし易さと、使い勝手(重さ)で選ぶなら、プラスチック→琺瑯→広口ガラス瓶→陶製樽→木製樽。
安心素材で選ぶなら、琺瑯/広口ガラス瓶/木製樽/陶製樽でプラスチックはNG。
素材は、自然素材の『木樽』か『陶製味噌かめ』が理想。
これは、呼吸をする、自然素材で、昔から使われている素材なのだそうです。
ただし、化学的な接着剤や、釉薬(カドミウム、鉛が使われていることが多い)を不使用のものに限ります。
もしくは、それらの心配が無いガラス製か琺瑯のもの。
それぞれ良さがあり、メリットとデメリットは、人によって変わってくると思います。
ウチの味噌かめが使えればベストなのですが、確認したところ・・・・(^^;;
家の外に放置していたために、苔と、あとヒビが入っているので、これを使うのは、どうにもためらわれます。
そして、形もね・・・。
どこに置いておけばよいのでしょうか?
無印で見つけたホーロー容器が味噌仕込みにぴったり!
そうこうしながら思案していたある日・・・・無印にて見つけましたよ〜!
ホーローの容器、しかも蓋つき。
味噌樽がすべて円筒形なのに対し、四角いストッカーが嬉しい。
理想よりは小さめサイズですが、これなら冷蔵庫にも入るし、味噌を使いきってしまった後も、他の用途に使えます。
人によっては、これでパンを焼いたり(オーブン対応)している人もいるようです。
液体とニオイが漏れない バルブ付き密閉ホーロー保存容器
深型・大 約幅19×奥行23.5×高さ7.5cm
税込1,900円
容量 2250ml
- 重さ:約660g・・・○
- 価格:約1,900円・・・○
- 形:口が広く、使いやすそう。蓋が平らなのでストック可能・・・◎
- 透過性:なし・・・○
- 素材:ガラス(酸や塩分に強い)・・・○、 オーブン使用可
ホーローを使用しているので、もちろんニオイが付きにくく酸にも強い。
蓋にバルブ(弁)がついているので、密閉状態を作ることができ、ニオイや液体を漏らすことがありません。
つまり、これならサランラップを使わずにすむのです。
大きさからいくと、2個あればなんとかなりそうですし、なにより味噌だけでなく、他にも使える容器だということが大きい。
無印良品の保存容器のメリットは、容器同士のモジュール(基準寸法)を統一しているので、積み重ねたり横に並べた時もムダなすき間ができにくく、収納スペースを有効に使えること。
保存容器をむやみに増やしたくないので、スペースに無駄が出ない、多用途に使えるのはとても便利ですよね。
ちなみに、同じようなものが野田琺瑯にもあるのですが、蓋がEVA樹脂。
密閉状態にはならないので、やはり無印に決めました。
さて、容器がみつかったところで、来週あたりは味噌作りに入ります。
昨年の倍量を作ってみる予定。
島根の有機白大豆と玄米麹で、手前味噌〜レシピは次回のお楽しみです!