ふだんから、ついモノを買ってしまいがちな人にあるのが、あれも足りない、これも足りないという意識。

モノだけでなく、お金だったり愛情だったり、パートナーが、とか、いつも何かが「足りていない」と思っている人。

 

特に、つい口癖で言ってしまったり、自分で「無理だ」と自己判断していることって多いと思います。

自分では「そんなこと、思っていないわよ」と否定していても、潜在意識の奥では「足りていない」と認識しているので、なかなか満たされることはありません。

 

今日は、「足りない」ではなく「満たされている」という意識、シンプル上質な生活をおくる時に必要な「足るを知る」という思考について書いてみたいと思います。

 

足るを知る者は富む

 

「足るを知る」という言葉、よくご存知だと思いますが、正式には「足るを知る者は富む」と言います。

 

『老子』の教えにある「足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り(満足することを知っている者は富者であり、努力している者は志ある者であると言える)」に基づいた諺です。

 

満足することを知っている者は、たとえ貧しくとも精神的には豊かで、幸福であるということ。

人間の欲望にはきりがないが、欲深くならずに分相応のところで満足することができる者は、心が富んで豊かであるということ。

 

英語で近いものは Content is the philosopher's stone, that turns all it touches into gold.(満足は触れるものすべてを金に変える『賢者の石』である)

Content is a kingdom.(満足は王国なり)というところになります。

 

一般的に解釈されているのは、「満足することを知っている人は、たとえ貧しくても精神的には豊かだ」という感じでしょうか。

 

今、おかれてる状況に満足できれば、心は豊かさを感じることができるということですが、これって「現状に満足する」=「今あるもので満足し、欲張っちゃいけない」というような違った解釈をされることがあります。

 

「貧しくても今のままでよいの?」という方がいらっしゃるかもしれませんが、そういうことではなく、自分の納得する生活が「足りない」マインドではなく、「満たされ」マインドになっていることが精神的な豊かさへの道だということです。

 
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「足りないマインド」の原点である人間の「欲」をどうとらえるかは、微妙なところ

 

物欲、昇進欲、名誉、自慢など人の煩悩や欲はいろいろあります。

 

例えば、物欲でいうと、「足りないマインド」に焦点をあてた生活を送っている限り、当然どんなに欲張って稼ぎや財産を増やしても、それによって心が満たされることはないということ。

 

数年前の蘭子がまさにそうです。

必死で働いてキャリアアップしたところで、たとえ稼ぎがよくて、なんでも買えたとしても、時間はない。

 

いつもなんか「足りない」のです。

そういった思考を持っていると、周囲の人の中にも「足りないもの」を見つけようとします。

 

あの人は仕事はできるけど、友達が少ないわ。

XXさんは、きれいだけど気が利かないわ。とか・・・今、思うと「一体、お前は何様なんだ?」ですね。

 
仕事に追われて、心が楽しくない。家族も幸せ感がない。という、いつも「足りないマインド」のまま。

足りないものにばかりフォーカスする「足りないマインド」を持っていると、結局は、今、そこにある幸福に目がいかず、心は貧乏で批判的な生活になってしまうのです。

 

「足りないマインド」VS「満たされマインド」

 

では、どうしたらそんな「足りないマインド」を、簡単に「満たされマインド」に変えることができるのでしょうか?

 

一番よいのは、ネガティブなことを考えたり、足りないということを言葉に出すのではなく、ポジティブな捉え方、すでに持っているものについて話すということです。

 

友人でもいますが、やたら「お金がない、足りない。だから◯◯できない」という人。

お金が足りないなら、足りているところで生活すればよいのですが、誰かのどこそこのものと同じように・・・などと、他人軸で考えると、「足りないマインド」になってしまいます。

 

いつも「何かいいことない?」と聞いてくる人。

あなたには、何もいいことがないんかい?と逆ツッコミしたくなります。

 

人間関係は波動ですから、そういった「足りないマインド」は、いつか自分にも伝染してしまいます。

 

そういうことを避けるには、「足りないマインド」の人と付き合わないでおくという方法もありますね。→友達付き合いを引き算して、居心地のよい人間関係をつくるススメ

 

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さて、先日、息子が近くの江の島に、夜遊びに行って帰って来た時のことです。

「夜の海がキラキラ光ってきれいだったよ。」

 

息子が帰ってくるまで、ネガティブな思い(夜、遅くまで遊んで何やっているのかしら?とか、勉強しないで遊んでばっかりという想い)に囚われていた私は、ハッと気がつきました。

 

ポジティブな言葉で「満たされマインド」になることはたくさん、あります。

考えてみると、素敵なことはいっぱい起きているのです。

 

*夜の海がキラキラ光ってきれいだった。

*今日はすっきり起きられた。

*満月がきれいだった。

*遅刻しそうだったけれど間に合った。 などなど、いいことはまわりにたくさん起こっているのです。

 

先ほどの話、これが帰って来たなり「電車が遅れてひどい目にあった。」「遠くまで歩いて疲れた。」なんていう話から始まったら、「なんで、そんなに遅くまで遊んでいたの?」という小言の一つも言いたくなったに違いありません。

 

「足りないマインド」を変えるには、まず言葉から

 

私は長年、息子のことをコントロールしたいと思っていました。

なぜなら、自分の息子だから自分と同じ(もしくは似ている)価値観を持っているに違いないと思っていたから。

 

だから、自分がよいと思うことは、息子もよいと思ってほしい。

自分が思い描くような大人になってほしいと思っていましたし、そうならないことが起こるたびに腹を立てていました。

 

自分の人生と人の人生は別だと理解するまでに必要だったこと→子育て本を断捨離、本には書いていない息子とのつき合い方のススメ

 

今思うと、これこそ「足りないマインド」の塊でした。

 

健康で、食欲があって、明るい。「夜の海がきれいだった」って報告してくれるだけで、充分「満たされマインド」のいい子なのに、遅くまで帰ってこないとか、今日は勉強していないという「足りないマインド」にフォーカスして、減点していたのです。

 

つまり、相手はちゃんと足りているのに、勝手に私自身が足りていないポイントを探しだして減点しているだけのことなんです。

 

あなたは、どうでしょうか? 思い当たることはありませんか?

 

こんな方法は「足るを知っている人の生活」です。→シンプルライフの心理学。幸せになるための3つのポイント

 

暮らしをミニマルにして、シンプルライフを実践していくと、今まで「足りない」と思っていたことは「すでに足りていた」「満たされていた」ということに気付くようになります。

 

ですが、まだまだ蘭子も「足りないマインド」にブレることがあるので、日々、矯正中です。

無意識の思考の癖はなかなか変えられませんが、日々の言葉の力は大きいのです。

 

ぜひ、みなさんも、今、手の中にある幸せに気づき、これからは「満たされマインド」の言葉を使うようにしてみてくださいね。