断捨離をしていると、お気に入りの服って、結構あるのに気がつきました。

特に、カシミアのニット

 

ところが、こういったお気に入りのニットに限って、久々の衣替えで出してみると虫食いの穴が!

 

穴が小さければ繕えますが、大きすぎたり数が多すぎると考えもの。

捨てるには惜しい、でも着るために繕うかリメイクするかが必要・・・で、結局放置プレイだったものが数点。

 

そんな蘭子、先日素敵な手法、ダーニングを知りました。

今日は、ニットデザイナー野口光さんの作品とダーニングについて書きますね。

 

ダーニングとは?

 

イギリスの伝統的な修繕技術『ダーニング』。

修繕したい箇所に「ダーニングマッシュルーム」という道具を当てて、カケハギのようにタテ糸とヨコ糸をかけあわせて布を織るように穴を塞ぐ手法です。

 

同色の糸でもよいのですが、カラフルな糸で繕うと、すごくおしゃれ。

穴があいたり、擦り切れたりした部分のどんな場所でも可能ですし、ニットの虫くいやくつした、シャツのやぶれ、チノパンやデニムなども修繕できます。

 

要は日本でいう”カケハギ”のようなものなのですが、このイギリス生まれのダーニングをニットデザイナーである野口光さんが進化させ、日本に紹介しています。

 

この手法の特徴は、ダーニングマッシュルームという道具を使うところ。

今まで繕いものというと、チクチクと運針する感じで、どちらかというと綻びをつなぎ合わせるといったイメージだったのですが、これは穴部分を覆いながら新しく糸で織物をするというイメージです。

 

私の説明ではわかりにくいので、まずは野口光さんの作品をごらんくださいね。

 

野口光さんの作品、ダーニングされたニットやデニム。

こちらは袖口をダーニング

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

袖を折り返すと、裏は違った色でダーニングされています。

 

穴が空いてしまった靴下やニットに、色とりどりの糸でダーニングすると修繕されたというより、すでに計算されたおしゃれブランドのアイテムみたいではないですか?

 

 

 

もう、リメイクした作品がかわいすぎ!!

 

このダーニングを知ってから、やってみたくてしかたがなくなってしまってネットで情報を探しまくったら、なんと2月に湘南T-SITEにてワークショップがあると!

 

 

行ってきましたワークショップ

 

TSUTAYAが経営する湘南T-SITE、本屋さんがメインですが、こだわりの食材屋さんやレストラン、ピースワンコ主宰のGreen Dog(保護犬譲渡のお店)などがあります。

 

住宅街にできたこのショッピングスペースは、広々としていてしかも買った本を読みながらソファでくつろぐこともできるという、私が大好きな場所です。

 

今回は、そのT-SITEの中にあるStashという手芸屋さんでのワークショップ。

定員は6名なので、あっというまにいっぱいになってしまうかも!と慌てて予約をいれました。

 

当日は、繕いたいニットや服を持ち込んでの講習になります。

ワクワクしながら、出かけました。

 

 

 

 

参加費(7000円)の中には、ダーニングマッシュルームとモヘアの毛糸他、アフリカの生地、針などが含まれています。

 

 

 

 

 

 

最初の説明で、野口さんが持っているのは日本のこけし!

ダーニング用に、少し頭のてっぺんを平らに作ってもらったのだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

他にも蚤の市で買われたものや、アフリカやイタリアのキノコ雑貨でダーニングに使えそうなものを見せていただきました。

 

 

※ダーニングマッシュルームは、野口光さんのダーニング専用サイトや東京・丸の内のKITTEにある手芸店「MOORIT(ムーリット)」にて取り扱っています。

 

もし手元になくても、電球やガチャガチャのプラスチックカプセルなど、丸くてツルツルしたものがあれば代用できます。

 

参加のみなさん(私を含め)、野口さんの周りで写メとりまくり(笑)

 

 

 

 

 

 

 

このキノコの頭に、繕いたい穴の部分を広げて使います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

糸を縦と横にそれぞれ渡し、布のような「面」にすることでほつれや穴を覆い隠していくと、こんな感じに♡

 

もう、デモを見ているだけで、早くやってみた〜い!

 

 

 

 

 

 

私が持ち込んだのは、こちらJohn Smedleyの紺色セーター

気がついたら、穴がいっぱいだったという代物(;_;)。

 

こちらにピッタリのお色の毛糸は野口さんから分けていただきました。

 

 

「ダーニング」のポイントは糸と素材の相性。

糸はウールなどの方が洗っているうちにフェルト化してしっかりするそうですが、他にも刺し子用の糸を使ったり麻素材など、糸の素材や色を変えるとまた違ったダーニングが出来ます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やり方を教わってみると、30分ほどで仕上がります。

面倒な糸始末もないので、ズボラな私にピッタリ。

もう、はまりまくりです!

 

 

 

 

 

 

お気入りの1枚を捨てずにすむ解決法

 

このお直し法を知るまで、「穴が開いたら捨てる!」と、半ばあきらめていました。

もっと早く知っていたら、救済できるアイテムがたくさんあったのに〜〜〜。

 

 

ウチに帰ってからも袖脇が綻びて放置状態だったカーディガンもほれ!

 

 

 

 

 

 

 

 

襟の綻びもほれ!

これさえできれば、お気入りの1枚を捨てずにすみますよ。

 

 

 

綻びを縫えばすぐに着ることができるのに放置しているものは、ガラクタと同じ→私が断捨離すべき4つのガラクタとは?

 

おしゃれ上級者だからこそ、ダーニング!?

 

野口光さん、普段は南アフリカ共和国に住んでいらっしゃいます。

南アフリカってモヘア毛糸(羊)の産地なのだそうですよ。

 

そして、ニットデザイナーのお仕事はイギリスで・・・、そういえばJohn Smedleyもイギリスのブランドだわ!

日本にいらっしゃるのは、年に4回ほどだそうです。

 

その貴重な来日でのワークショップに参加できるなんて、本当「引き寄せ?」と思ってしまいました。

 

英国ブランドがオススメ→実践、シンプルライフは上質に。50代にオススメ、おしゃれニットまとめ

 

よくよく考えると、元がいい服ほど素人が針を入れると台無しになってしまうと思いがちですが、どっこいこの手法なら単なる既製品ではなく、凝った手法の一品になりそう。

 

同系色にするよりも、差し色になるようなビビッドな糸で刺した方がむしろ素敵だと思います。

 

野口さんも「ダーニングって、人を選ぶのよ。(おしゃれじゃない)人によっては、ダーニングが似合わない場合もあるしね(笑」って。

そうそう・・・ダーニングが、ただのカケハギにしか見えなかったらOUTってことなのでしょうね。

 

このダーニング、ニットだけでなくデニムやコットンにも良さそう。

春に向かっては、ダメージジーンズの白パンツも、このダーニングでリメイクしたいと思った蘭子です。

 

「もう着られない」とあきらめていたお気に入りの服、ダーニングでおしゃれアイテムに。

ますます愛着がわき、特別な1枚になるはずですよ。